食用油脂の官能分析
油脂から加工食品まで
市場には、大豆油、菜種油、トウモロコシ油、ごま油、オリーブオイル、ココナッツオイル、米油等の植物性油脂、バター、ラードなどの動物性油脂、マーガリン、ショートニング等の加工油脂、最近ではねぎ油、レモンフレーバーオイル等のフレーバー油など、様々な食用油脂があります。また、フライ製品、スナック菓子、チョコレートやケーキ類など、油脂を用いた加工食品は多岐にわたります。アルファ・モス・ジャパンでは、生産のあらゆる段階で製品の品質を保証し、革新性と品質保証の両面で企業が最良の選択をするお手伝いをします。ここでは、加工食品も含む食用油脂の官能分析手法の一部をご紹介します。
食用油脂・加工食品の香り・異臭の識別
フラッシュGCノーズ Heracles NEO を用いて、油脂の香りの特徴付けや異臭の検出が可能です。サンプルの前処理は不要です。20mLバイアルにサンプルを充填すれば、すぐに測定を開始でき、分析サイクルはたったの約8分です。専用の測定・解析ソフトウエア Alpha Soft には、商品開発に適した主成分分析や判別分析機能のほか、品質管理に適したSQCチャートやクロマトグラムのグローバル判別モデルなどの機能があり、用途に応じて最適な解析手法を選択することができます。また、保持指標&においライブラリ AroChemBase を用いることで、識別に寄与する主な化合物を絞り込み、その化合物に関連する「におい記述子」から、サンプルの香りの違いを特徴付けることができます。
- ココナッツオイルの官能的特徴付け
- 植物油の官能評価得点の決定
- 米油の品質管理
- 冷凍ポテト、スナック菓子の異臭クレームの評価
食用油脂の味分析
電子味覚システム ASTREEを用いて、食用油脂の味の識別や特徴付けが可能です。ASTREEのセンサーで測定するには、サンプルを溶液にする必要があります。センサーはポリマーの膜で覆われており、吸着が少なため、油脂の含まれた液体でも測定できます。100%油脂の場合は、水やエタノール水溶液での抽出が必要になります。測定時間は3分と短く、専用の測定・解析ソフトウェアでAlpha Softで簡単にマップで表現できます。
- オリーブオイルの苦味の識別
油脂の多い加工食品の外観分析
ビジュアルアナライザー IRIS を用いて、フライドポテトや唐揚げなどのフライ製品、ケーキやパン、チョコレート、スナック菓子など、植物性油脂の多い加工食品の外観(色・形・大きさ)を分析することが可能です。サンプルをチャンバー内に配置すれば、すぐに測定可能です。結果は専用の測定・解析ソフトウェア Alpha Soft で、簡単にグラフで表示することができます。
- 異なる揚げ油を用いたフライ製品の識別
- チョコレートのファットブルームの検出
- スナック菓子の色、焼きムラの識別
チョコレートの香りを見分けるパネルのトレーニング
粉末化したフレーバーがカプセルに充填されたGMPフレーバースタンダードは、その使いやすさから、どこでも、試薬の調製不要で、官能評価パネルのトレーニングを行うことができます。GMPフレーバースタンダードには、80種類以上のフレーバーがありますが、その中から、チョコレートに関連するフレーバーをセットにしたチョコレート用キットも用意しています。