多感覚器分析システム
Alpha MOS の多感覚器分析システムは、感覚モダリティに相当する各装置からの嗅覚・味覚・視覚情報データをソフトウェア AlphaSoft で統合し、よりヒトの感覚に近い官能分析を可能にします。各データの収集時間は極めて短く、統合データの多変量解析による様々なマッピングも短時間で出力できます。食品の開発から、原料、中間製品、最終製品等の製造のあらゆる段階において、官能評価を補完するシステムです。
1. 嗅覚情報
多感覚器分析システムの「嗅覚」情報は、フラッシュGCノーズ Heracles NEOから得られます。サンプルのヘッドスペース分析のサイクルは10分以内で、クロマトグラムのパターン分析により、サンプル間の「におい」を識別します。ヒトが食品や飲料を口にした時に知覚する味は、嗅覚の影響を大きく受けると報告されており、食品分析において、嗅覚情報を得ることは非常に重要です。ヒトの場合は個人差や嗅覚疲労がありますが、Heracles
にはありません。また、保持指標&においライブラリ AroChemBaseを用いることで、識別に寄与する「におい物質」を絞り込むことができます。
2. 味覚情報
多感覚器分析システムの「味覚」情報は、電子味覚システム ASTREE から得られます。ヒトが感じる味覚は五味だけではありません。渋味、金属味、~のような味、など様々です。ASTREEの7本のセンサーのパターン分析により、複雑な味の表現が可能です。
3. 視覚情報
食品のおいしさを決定する要因として視覚情報は外せません。多感覚器分析システムの「視覚」情報は、ビジュアルアナライザーIRISから得られます。細分割されたサンプル表面の色のパターン分析により、サンプル間の見た目の違いを数値化します。
測定データの統合
1. 多感覚器分析システムによる測定データの統合
2. 識別に寄与する変数(ピーク、センサー、色番号)の選択・最適化